「遺骨に呼ばれているような…

西日本新聞 ふくおか都市圏版 阪口 彩子

 「遺骨に呼ばれているような気がするんです。そこを掘ったらなぜか出てくるんですよ」。沖縄で遺骨収集をしている男性が言った。誰にも気づかれぬまま今も地中で眠ったままの戦争の犠牲者がいる。その訴えを感じるんだという▼75年前、沖縄は日本軍と沖縄県民の屍(しかばね)で一面が埋まっていた。佐賀県出身の男性の墓碑が立てられていた場所で、今年になって遺骨収集が始まった。戦時中の名簿を頼りに実家周辺を聞き取りしてみると、戦後に一家離散したという▼戦争をきっかけに引き離された家族は一体どれくらいいただろう。遺族の元に遺骨が戻り「お帰り」と言ってもらいたい。75年たっても、私たちの周辺には戦争の断片がいくつも残っている。その現実を肌身に感じ、伝える手を止めないでい続けたい。 (阪口彩子)

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