三浦按針を歴史小説に 元吉井町長が自費出版 波乱の人生に独自視点

西日本新聞 長崎・佐世保版 宮崎 省三

 長崎県吉井町長や佐世保市議を務めた和田隆さん(75)が、江戸初期に外交顧問として徳川家康に仕えた平戸ゆかりの英国人ウィリアム・アダムス(三浦按針(あんじん))を題材にした歴史小説「按針と家康」を自費出版した。平戸でオランダ商館や英国商館の開設に尽力した按針は、今年が没後400年。波乱に富む人生に、和田さん独自の創作を交えた。

 和田さんは吉井町職員だった50歳ごろから地元の歴史に興味を持ち、佐世保市との合併で町長を退任してから歴史小説を書くようになった。これまでに研究書を含め4冊を出版。戦国時代から江戸初期に平戸藩主となり、平戸松浦家の礎を築いた隆信、鎮信(しげのぶ)父子をテーマにした「西海の覇王」は、2017年に佐世保文学賞を受賞した。

 「按針と家康」は、苦難続きのリーフデ号の航海、家康と出会ってから重用されるまでの経緯、平戸での最期などを描いた。生真面目な按針とは対照的な浮ついた性格の家来、プロテスタントの按針がカトリックとの対立から襲われる場面など、想像力を駆使してストーリーを仕立てた。

 「史実として伝わる点と点を、フィクションでつないでいくことが歴史小説の醍醐味(だいごみ)」と和田さんは話す。B6判304ページ、1200円(税別)。芸文堂=0956(31)5656。 (宮崎省三)

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