空の玄関口がらんどう 福岡空港国際線、土産店は1日売り上げ3000円

西日本新聞 ふくおか版 御厨 尚陽

 新型コロナウイルスの感染拡大で、日本政府など各国が出入国制限を強化する中、九州の空の玄関口である福岡空港国際線への影響が深刻化している。多くても1日数便しか発着しておらず、国際線ターミナルビルはがらがら。1日の売り上げが3千円にとどまる土産店もある。航空関連会社の従業員も休業を余儀なくされており、「今の状況が続くならば、転職するしかない」と不安を募らせている。

 3月下旬のターミナルビル。人通りはほとんどなく、時刻表には「欠航」の文字が並ぶ。航空会社のカウンターはいずれも無人で、飲食店は閑散としていた。

 日本政府は今月3日現在、米国や中国、韓国など73カ国・地域からの入国を制限。日本からの入国を制限している国・地域は180に上り、外務省は全世界への渡航自粛も求めている。福岡空港国際線では1月下旬から便数が減り、現在は1日の発着便が0~2便しかない状態に落ち込んでいる。

 1日の平均売り上げが約40万円あった土産店「玉屋 国際線店」では、約3千円の売り上げにとどまる日もあり、林田加奈代店長(50)は「空港の職員がジュースやお菓子を買いに来る程度の利用しかない。そのうち売り上げがゼロになってしまうのではないかと、毎日ビクビクしている」。営業停止する日もあるため、1カ月で20日以上休む従業員もいる。会社の休業補償はあるが、林田店長は「先行きが見えず、前向きな気持ちになれない」と途方に暮れる。

 搭乗手続きの案内をしていた航空関連会社のパート従業員の女性は2月末から全く出勤できておらず、「300人以上乗れる旅客機に約40人しか乗っていないこともあり、仕事がなくなった」。子どもの教育費に充てていた手取り6万円の月給も半減する見通しで、会社員の夫の収入が頼りという。同僚は休業中に転職活動をしており、女性も「別の仕事を探すべきか迷っている」とため息をつく。

 福岡空港国際線の運営会社も、航空会社からの施設使用料や直営の免税店の売り上げが減っており、担当者は「日韓関係の悪化から回復しつつあった時期なだけに厳しい。終息を待つしかない」と力なく話した。 (御厨尚陽)

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