ホテルや自宅療養、福岡も 軽症者対象 厚労省通知受け施設確保急ぐ

西日本新聞 一面 泉 修平 前田 倫之 内田 完爾 岩谷 瞬

 厚生労働省は3日、新型コロナウイルスの感染拡大状況に応じて、軽症者や症状がない感染者については自治体の用意する施設やホテル、自宅での療養を検討するよう都道府県などに通知したと発表した。大都市圏では感染が急拡大し、入院患者を受け入れる病床が逼迫(ひっぱく)しつつある。重症者に対する治療を優先し、医療崩壊が起きるのを防ぐ狙い。通知は2日付。

 これを受けて、病床数不足が懸念されている福岡県内では施設確保に向けて個別のホテルなどと調整する動きが出ている。福岡市の高島宗一郎市長は3日の会見で「ホテルを借り切って軽症者に入ってもらったり、自宅で療養してもらったりする準備を進めている」と述べた。既に、宿泊施設側に意向や予約状況などの聞き取りを進めており、状況が整い次第、重症者以外は原則、病院外で療養させる医療体制に移行する考えを明かした。

 同県内では、同市や北九州市でクラスター(感染者集団)が相次いで発生。県や福岡市によると、2日現在、同市内の感染症病床8床は満床で、県内の66床も3分の2が埋まっている。感染者を受け入れられる一般病床の確保数は「数十床」で、感染が判明しても入院先がすぐに決まらず自宅待機を余儀なくされているケースが頻発している。

 新小文字病院の医療スタッフ19人が院内感染した北九州市では、21人の自宅待機が続く。入院先を調整していたさなかの厚労省の通知に担当者は「急激な感染者の増え方を見ると自宅療養など次の準備をしなければならない」と話した。

 同県の小川洋知事は3日の会見で、「今までも民間宿泊施設の活用ができないかという話はしていて、既に検討している。作業を加速させたい」と述べた。

 現時点で、感染者を受け入れられる病床に余裕がある大分県も医療体制の移行について検討を始める方針だ。3日までの感染者は31人だが、感染症病床と一般病床を合わせた118床を確保。県の担当者は「病床は重症者を優先しなければならない」と感染拡大期に向けた備えを万全にする構えを示した。 (泉修平、前田倫之、内田完爾、岩谷瞬)

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