特効薬ない新型コロナ…入院後の治療、何してる?退院の基準は?

 新型コロナウイルスに確実に効く特効薬は現時点で開発されていない。陽性と確認された人たちは、入院先でどんな治療を受けているのか、退院の基準は?

 佐賀大医学部の青木洋介教授(感染症学)によると、症状のある感染者には対症療法が中心。熱や痛みなどの症状を和らげる目的で、具体的には熱があれば解熱剤、せきにはせきをしずめる薬、栄養・水分補給のための点滴などだ。

 呼吸困難などの症状がある場合、鼻や口を介して酸素を投与する。自力での呼吸が厳しくなると、人工呼吸器を使って肺を膨らませるのを手伝い、気管まで通した管から100%の酸素を送り込む。

 肺が弱りさらに重症化すると、いくら酸素を送っても取り込むことができなくなるため「体外式膜型人工肺(ECMO=エクモ)」を使う。亡くなった志村けんさんにも使われたとされる。

 青木教授によると「透析と同じ仕組みで、血液をいったん体外に取り出し、酸素を供給してから体内に戻す。弱った肺を休ませるための『積極的対症療法』」だという。ただ、エクモの取り扱いには専門的な技量が必要で、扱える医療従事者は限られる。

 インフルエンザ薬「アビガン」なども一部で投与されているが、臨床実験(治験)の位置付けだ。

 感染者はこれまで全員が医療機関に入院して隔離されていた。今後は重症者への治療を優先するため、症状がない場合、自宅や自治体が用意する施設、ホテルなどで静養できるように調整が進められている。

 厚生労働省は2日、病床の確保を目的に、退院基準の緩和を全国の自治体に通知した。従来は発熱やせきなどの症状がなくなって2日半のうちにウイルス検査を2回実施し、2回とも陰性なら退院としていたが、これを最短2日に短縮した。九州各県によると、入院後すぐに症状がなくなり退院のための検査を実施しても、2回連続で陰性とはならず、入院が長引いているケースもある。 (本田彩子)

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