重篤な搬送患者を2施設が分担 済生会熊本病院の救急外来停止

西日本新聞 熊本版 長田 健吾 古川 努

 済生会熊本病院(熊本市南区)で入院中の40代女性の新型コロナウイルス感染が確認され救急外来を停止したことを巡り、熊本県は5日、同院が担ってきた重篤な救急搬送患者を熊本赤十字病院(同市東区)と国立病院機構熊本医療センター(同市中央区)に振り分けるよう要請した。県内では、緊急性の高い患者に対応できる3次救急医療機関はこの3施設のみ。県は救急医療体制を維持するため、各医療機関の感染予防を改めて呼び掛けている。

 県によると、1日平均の搬送数は済生会病院23・6人、赤十字病院21人、医療センター23・7人。済生会病院の患者を引き受ける両施設の負担は増す。この日、記者会見した蒲島郁夫知事は「当面の間は、この体制で県内の救急医療に対応できる」と話した。

 今後、医療機関で新型コロナウイルスの院内感染が発生し入院患者の転院が必要になった場合は、県の調整本部と市町村、医療機関で話し合うという。 (長田健吾)

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ウイルスどこから…検査急ピッチ 個室患者感染

 熊本市で4日に新型コロナウイルスへの感染が判明した40代女性は、済生会熊本病院の個室に3月14日に入院してから一度も外出しておらず、院内感染の可能性が高いとみられる。市は、ウイルスの感染経路や感染の広がりをつかむべく、医療スタッフや面会した家族らへのPCR検査を急ピッチで進めている。

 「病院内で感染した可能性が高い」。4日夜、大西一史市長は記者会見で強い危機感を示した。感染から発症までの潜伏期間は1~14日とされ、この期間に女性が感染したとすれば、感染源は院内での接触者に限られる。

 今回のPCR検査の対象は医師、看護師、面会に来た家族ら。市は県の協力も得て検査機をフル稼働させているが、5日の未明から午後3時までの間に結果が出た82人はすべて陰性。市は5日深夜にかけて、さらに70人分を検査する予定だ。

 ただし、PCR検査は100%の精度でウイルスを検知するわけではないという。市側は「一般的に精度は7割と言われている。1度目の検査結果がすべてではない」との認識だ。市内の感染例でも、症状がありながら陰性が続き3度目で初めて陽性反応が出た例もあり、「同じ人を2度、3度と検査することもあり得る」とする。

 女性が入院前から感染していた可能性も残るが「まずは可能性が高い院内感染の調査が優先」と市幹部。市は、ほかの病院からの応援スタッフや、この春済生会熊本病院から異動していった医師や看護師などにも調査対象を広げ、全容解明を進める。 (古川努)

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