「今年は学校が臨時休校なので、孫たちが1週間も島で過ごしてくれるんです」…

西日本新聞 社会面 下村 佳史

 「今年は学校が臨時休校なので、孫たちが1週間も島で過ごしてくれるんです」。福岡沖地震発生から15年がたった3月20日。大きな被害が出た玄界島(福岡市西区)の渡船場に三々五々、島民が集まった。その多くはお年寄り。彼岸の中日、帰省してくる子や孫を出迎えるためだ。

 親子連れが下船を始めると、漁港は久しぶりの再会を喜び合う家族たちの歓声に包まれた。危険と隣り合わせの漁で生計を立てる島民は、信心深い。島を離れて暮らす若い世代も、彼岸には戻ってきて納骨堂にお参りする。

 「家が倒れる中、間一髪で助かった人もいます。ご先祖様が救ってくださったんでしょう」。こうした話からは、代々受け継がれてきた島の暮らしへの深い愛着を感じずにはいられない。少子高齢化の波に抗して、島を元気に存続させたいとの思いをにじませる島民たち。住宅を早期復興させた団結力で再び動きだすしかない。 (下村佳史)

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