感染症対策、どうすればいい? 「免疫力」高める方法は

西日本新聞 医療面

 季節の変わり目にいつも風邪をひいてしまいます。今年は新型コロナウイルスも広がっていて、特に感染症が心配です。こまめな手洗いや消毒などのほかに、自分でできる予防法はありますか。 (福岡県、20代女性)

久留米大医学部 免疫学講座主任教授 溝口充志さん

 感染症予防のためには、手洗いなどでウイルスを体内に侵入させない対策はもちろん、侵入したウイルスを素早く撃退する「免疫力」が重要です。免疫力が低下する主な要因が加齢や基礎疾患であることはよく知られていますが、無理なダイエットもよくありません。食生活を見直すことで免疫力を高めることができます。

 免疫の活性化には、一般的に「食べ過ぎると良くない」といわれて控えがちな甘い物や塩分、牛乳などの乳製品などを適量食べることが効果的です。甘い物に多く含まれるグルコースは、血液やリンパ液に存在する免疫細胞の栄養源になります。塩分は直接、卵や乳製品は間接的に、免疫細胞を活性化する効果があるとされています。

 一方で、腸の働きを助けるなど健康に良いといわれる食物繊維は、「免疫の活性化」という観点だけで考えると、食べ過ぎが逆効果になることもあり、注意が必要です。

 免疫機能は免疫細胞と腸内細菌のバランスを保つことで調節され、そのためには栄養のバランスが良い食事が不可欠。必要な栄養素が不足してしまうダイエットや偏食は自らバランスを崩す行為です。感染症が流行しやすい季節は、体に必要な栄養をきちんと取ることを心掛けましょう。

 世界的に感染者が増えている新型コロナウイルスも他のウイルス性の感染症と同様、極度の疲労状態にあると重症化しやすいと考えられています。無理なダイエットで栄養が偏ると不眠などにつながることもあり、感染しやすく、重症化もしやすいというように、二重にリスクが高まると考えてください。

 最も大切なのは、インターネットや他者からの情報に惑わされず、自分が「食べたい」と感じる物、体が欲している物をバランス良く摂取すること。食後に軽く体を動かすことで、さらに効果的に栄養素を取り込めます。また、免疫細胞は体温が37度台の時に最も活性化するので、熱すぎない湯に漬かって体温を上げるのもいいでしょう。ただし、湯冷めは厳禁です。 (福岡県久留米市)

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