全国初、ドローンで医薬品配送 大分県、津久見沖の離島へ実証実験

西日本新聞 大分・日田玖珠版 稲田 二郎

 大分県は、津久見市の市街地から16キロ離れた離島の無垢島(むくしま)まで小型無人機ドローンで一般用医薬品を運ぶ実証実験を行った。自動電話システムで注文を受け付け、運んだ医薬品を離島の荷物収納ボックスに自動で納める仕組みで、一連のシステムは全国初の試み。実験に成功した県は、買い物弱者の支援策としてさらに実用化に向けた検討を進める。

 県は、過疎地の買い物支援と新産業育成の両面からドローン運用システムの開発に取り組んでおり、実験は県から事業委託を受けている「ciRobotics」(大分市)が中心となって、3月19日に行った。

 使用したドローンは強風に強い最新のヘリコプター型。全長1メートル70センチで、最高速度は時速108キロ。島民から自動電話システムで医薬品の注文を受けた総合メディカル(福岡市)の薬剤師がドローンに商品を積み込み、高度約60メートルを自動飛行。13分で無垢島の離着陸場に到着した。

 商品は離着陸場に併設した収納ボックスに自動で納められ、島民が専用の電子キーで開錠して受け取った。実験に参加した島民の漁業橋本正八さん(72)は「(商品が届くまで)早かった」と語り、実用化に期待を寄せた。

 医師の処方箋が不要な一般用医薬品のインターネット販売は原則解禁されており、今回はこの制度を応用。県によると、将来的には遠隔システムで病院を受診した人に、処方された医薬品をドローンで運ぶことも見据えているという。

 ドローン運用システムの開発で県は都道府県レベルで全国トップを走っており、県新産業振興室は「飛行時間の延長や風対策などさらに課題をクリアし、3年後には(実用化に向けて)ある程度、形にしたい」としている。(稲田二郎)

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