拠点病院あわや長期機能停止 検体取り違え、試された熊本県の調整力

西日本新聞 熊本版 壇 知里

 新型コロナウイルス感染が拡大する中、熊本市が検査結果を取り違えて「済生会熊本病院の入院患者の感染が確認された」と誤った発表をした事案。結果的に入院患者の陰性が確認され、病院機能の長期停止は免れたが、熊本県内の拠点病院で院内感染が出た場合にどう対応するか、図らずも県の調整力が試されることになった。

 土曜日の4日夕方、熊本市から「院内感染の疑いが強い」と県健康危機管理課に連絡が入った。済生会熊本病院は、重篤な患者の救急搬送を受け入れる3次救急医療機関。県内には3カ所あり、同病院は1日平均23人程度受け入れていた。

 夜にかけて、同課と県医療政策課の職員が続々と集まった。同病院や他の医療機関に連絡したが幹部にうまくつながらず、県幹部らの個人的な人脈を使って連絡がついた。熊本赤十字病院と国立病院機構熊本医療センターに患者を振り分ける態勢が整ったのは、翌5日の朝だった。

 3次救急医療機関が機能停止に陥る事態。県医療政策課は「今回に限らず、対応マニュアルはない」という。県は今回の事案が発生する前日、「調整本部」を立ち上げたが、新型コロナウイルス感染者の診療・入院の調整が主な役目だという。

 同様のケースが今後起きた場合について、県医療政策課は「臨機応変に対応するしかない」とする一方で、「今回の件で、日頃からの医療機関との連携が大切だと痛感した。県職員の意識も高まった」と振り返る。(壇知里)

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