「最善尽くしたが」「周囲の目が」 北九州市などで営業休止相次ぐ

西日本新聞 北九州版

 福岡県など7都府県に政府が新型コロナウイルスの感染拡大を受けた「緊急事態宣言」を出した7日、北九州・京築地区でも、県の対処方針の発表をにらみながら、営業休止などを検討する動きが相次いだ。一方で、営業を続けるスーパーは「商品の在庫はある」と冷静な対応を呼び掛けている。

■居酒屋、カラオケ

 「消毒、換気、最善を尽くしてお客様をお迎えしてきた。『応援のために』と来てくれる方もいる。しかし、宣言を出すほどの状態ならば閉めなければと思う」。小倉北区の映画館「小倉昭和館」の樋口智巳館主は11日からの休館を決めた。

 シネコン(複合映画館)を除くと北九州市内唯一の映画館。「映画の火を消してはいけない。最後まで開けておきたかった」というが、観客の安全を考えての苦渋の決断となった。

 戸畑区の50代の居酒屋店主は「感染防止や周囲の目を考えれば店を閉めるしかないが、既に開店休業状態だ。少しでも収入を得るために開けておきたいけど…」と肩を落とした。

 全国チェーンのカラオケ店「ジャンカラ」小倉店は5月6日まで営業を休止する。ゲームセンターやパチンコ店など、ほかの娯楽施設でも営業自粛を検討する動きが出ている。

 北九州市内でスポーツクラブ「SDフィットネス」を展開する運営会社は現在、トレーニングマシンの間隔を空けたり、消毒をこまめに行ったりして営業を続けている。今後について同社は「政府や知事の要請に従って対応せざるを得ない」と話す。

■商業施設

 北九州市内の多くの商業施設も、県の対処方針の発表を受けて最終的に対応を決める。

 地元百貨店「井筒屋」の広報担当者は「現状を考えると、緊急事態宣言はやむを得ない。県の要請や指示が出た後に、できる範囲で協力したい」。

 小倉北区のチャチャタウン小倉は、営業を自粛する場合、各テナントの協力を取り付ける必要があり、県の対応が判明した後、テナント側と協議するという。同区のアミュプラザ小倉は8日から当面、一部の店舗を除いて臨時休館する。

 福岡県などでスーパーを展開するハローデイ(北九州市)は「現段階で商品の在庫は十分にある。普段通り、買い物に来ていただきたい」としている。行政の窓口や店舗が入る複合施設「コムシティ」(八幡西区)では、商業スペースにある飲食などの16店舗について営業を継続する方針だ。

■介護施設、選挙

 介護施設の利用はどうなるのか。北九州市介護保険課は「デイケアや訪問介護サービスの利用者は、要介護度や独居かどうかなど生活状況が千差万別。一律での自粛要請は非常に難しい」とする。「介護が必要な高齢者がサービスを受けられないのは問題」とし、国や県などの動きを注視している。既に一部で、通所から高齢者宅に通うサービスに変更した事業所も出ているという。

 行橋市は12日の投開票に向け市議会議員選(定数20)のまっただ中で、市民から「投票に行っていいのか」と疑問の声がある。県選挙管理委員会は「選挙は外出自粛要請の対象外」との見解。市選管も「最大限の感染対策を実施し、予定通り進めたい」としている。

(新型コロナウイルス取材班)

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