大型連休、今年は様変わり 消えた予定…若者も「仕方ない」

 ゴールデンウイーク(GW)が近づいてきた。いつもなら、家族や友人らと旅行や食事会などの計画に思いを巡らせる時期だが、新型コロナウイルスの感染拡大で、今年は事情が大きく異なる。地域の人たちはGWをどう過ごすのだろう。まちで尋ねてみた。

 福岡県外から子や孫など総勢約20人が集まって田植えをし、その後は大分県別府市に旅行へ-。毎年、家族の恒例行事を楽しみにしていた嘉麻市の女性(67)は「田植えはしなくちゃいけないけど、旅行はやめた」と、一部を中止に。「家族だけで、近くでできることを考えているところです」と言葉少なに語った。

 県外に住む友人の帰郷に合わせ毎年集まっていた福智町の会社員男性(35)も、飲み会を断念。男性は「正月や盆など年に数回しか会えない友人。本当に寂しい」と悔しそうだった。

 「飲み会や外出なんてとんでもない」。宮若市の会社員男性(45)は出勤でない限り、自宅で過ごす予定という。現在、プライベートでも県外に出る際は会社への報告が必要。もし感染すれば「不可抗力の部分はあるだろうが、脇が甘いと見なされるかも」。人事考課への影響が心配なため、GWも厳戒態勢だ。

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 感染しても重症化しにくいとされてきた若者の意識にも変化が。川崎町に帰省中の男子大学生(20)はタレント志村けんさんの死去に衝撃を受けた一人。GWは「友だちと家で飲むくらいしかできない」と話し、3週間前から計画を立て始めた夏の関西旅行についても「友人と『ウイルスは人を選ばないね』という話になり、中止する流れです」と語った。

 今春、県立大に入学したばかりの女子大学生(18)は大型連休中、外出を見送るつもり。「これから大学で知り合う友人と遊びに行きたかったが、仕方ない」とこぼす。

 幼い子どもや高齢者が身近にいる人たちは、より神経をとがらせる。毎年、福津市で暮らす孫3人と温泉や遊園地に出かけていた桂川町の70代女性は「今年は予定の立てようがない」。県内で感染者が増え始めてからは、孫の顔を見に行くことさえためらうようになり「自分が感染していたらと思うと、私から孫に出かけようとは言いづらい」と話す。

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 状況を前向きに捉えようとする人もいる。幼稚園から小学生まで3人の子どもがいる飯塚市のパート女性(41)はこれまで、夫が地元の祭りの準備で忙しく、GWはほとんど一緒に過ごせなかった。女性は「今年は祭りの開催は難しそう」と少し寂しそうにしながら「久しぶりに家族そろったGWになるかも。自宅や公園で過ごしたい」と話した。

 写真撮影が趣味で、直方市の遠賀川河川敷を訪れていた築上町の60代男性は昨年、熊本、長崎、広島まで足を延ばしたが、今年はまだ行き先を決めていない。「行くとしても日帰りかな」としつつ、風景写真を撮る身としては「正直、人がいすぎるより少ない方がありがたい」と期待も口にした。

(田中早紀、丸田みずほ、長美咲、福田直正)

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