春になると決まって…

西日本新聞 ふくおか都市圏版 梅沢 平

 春になると決まって思い出す句がある。<冬菊のまとふはおのがひかりのみ>(水原秋桜子)。冬の寒さに負けることなく、りんと咲く菊を詠んだ句だが、私にとっては卒業、入学の季節につながる▼十数年前、高校卒業を目前に控えた最後の授業で、現代文の女性教師が紹介してくれた。「光り輝く必要はない。けれど一本の芯を持ってこれからの人生を歩んでください」。普段は居眠りばかりで決して褒められた生徒ではなかったが、その授業だけは深く胸に刻み込まれている▼迎えた新年度。コロナ禍の非日常が続くが、街中では新入社員だろうか、ちらほらと真新しいスーツ姿の人たちを見かける。期待と希望に胸が膨らみ、見ているこっちもピリリとさせられる。句を思い出し、気持ちも新たにしていきたい。 (梅沢平)

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