7都府県の若者に「帰省しないで」 政府呼び掛け、地方の医療崩壊懸念

西日本新聞 社会面 下村 ゆかり 古賀 英毅

 政府は7日、新型コロナウイルスの感染拡大を抑止する緊急事態宣言を出した東京、大阪、福岡など対象7都府県に住む若い世代に対し、地方の実家への「帰省」を自粛するよう繰り返し呼び掛けた。高齢の家族や知人と接触して感染を広げてしまい、地方の医療体制が危うくなるリスクを避けるためだ。

 「自分がもしかしたら、お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんにうつしてしまうかもしれない。高齢者が感染すれば、重症化していくリスクが高いという認識を、特に若い皆さんには持っていただきたい」。安倍晋三首相は7日の記者会見でこう述べ、帰省を我慢して東京都など都市部にとどまるよう要請した。

 実際に佐賀県では4月に入り、居住する東京都からみやき町に帰省した30代女性と、一緒に過ごした高齢の母、祖母の新型コロナウイルス感染が続けて確認されている。7日の衆院議院運営委員会で、西村康稔経済再生担当相はこうしたケースも念頭に「帰省で感染が地方に広がってしまう事態を、専門家は大変危惧(きぐ)している」と強調した。

「溝をつくりなくない」

 若者を都市部に送り出している地方側も胸の内は複雑だ。

 佐賀県武雄市の小松政市長はこの日、緊急事態宣言の対象地域の住民に向けてこんなメッセージを発信した。「県外への移動はお控えください。ただ、やむにやまれぬ事情で武雄市に来られた場合には2週間の自宅待機をお願いします」-。

 小松市長は記者会見を開き、やむにやまれぬ事情として里帰り出産などを挙げた上で「外から来る人と市民の間に溝をつくりたいとは思っていない」とも語った。

(下村ゆかり、古賀英毅)

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