淡いタッチも写実的な絵も!ぬり絵感覚で季節感のある絵手紙が始められる

西日本新聞

 大人の趣味として定着している絵手紙。油絵などの本格的な絵となると……と尻込みする人が多いし、水彩画でも画用紙だと、大きなサイズを持て余してしまう。その点、はがきサイズというのは手頃で、簡単な言葉を添えて、親しい相手や疎遠になっている知人に送れば、励みになる。

 また、少しまえに静かなブームとなったのが、ぬり絵だ。こちらは絵に苦手意識があっても、下絵に色をつけていくだけだから、気軽で、熱中できて、ストレス解消にもなる。

 この両方を取り入れたのが本書だ。前半が描き方の解説で、後半がぬり絵になっている。ぬり絵は切り取って、はがきとして使える。前半で解説されていた作例と同じモチーフの下絵がはがき2枚分ずつ付いている。

 画材は水彩絵具と色鉛筆だ。それぞれの画材を使って、見開きの左右に同じモチーフで作例が描かれている。

 たとえば、「つくし」の下草は、いかにも水彩というタッチなので、モチーフによって、あるいは、好みで描き分けるということなのだろう。言い換えれば、お手本をうまく真似られるようになれば、自分もそうした描き分けができるようになるということだ。

 各作例には、ワンポイントアドバイスと拡大図が付いていて、たとえば、写真のようにリアルな「オリーブ」の実がどう描かれているのか、こまかい部分まで確認できる。やる以上はうまく描きたいとは誰しも思うもの。これらの作例を参考に高いレベルを目指すこともできるし、気楽にぬり絵感覚で楽しむこともできる。

 水彩絵具も色鉛筆も基本的な12色のセットしか使っていないので、取り組むにあたってのハードルは低い。それでいて、「栗」や「わかさぎ」や「富士山」など、絵手紙として使いやすいモチーフが収録されていて、眺めているだけでも心が安らぐ。その描き分けに、絵の奥深さを感じて欲しい。

 

出版社:青春出版社
書名:ぬり絵で季節の絵手紙
著者名:野村重存
定価(税込):1,870円
税別価格:1,700円
リンク先:http://www.seishun.co.jp/book/21871/

西日本新聞 読書案内編集部

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