タオル生地でマスク、注文20万枚超 大分市の企業 苦境打開目指す

西日本新聞 大分・日田玖珠版 井中 恵仁

 タオルやTシャツの加工・販売などを手掛ける大分市の「イトダネーム」が愛媛県今治市のタオル工場とタッグを組んでマスクを製造、9日から大分市の祝祭の広場で販売を始めた。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で業績が落ち込む両者が、苦境の打開と社会貢献を目指す取り組み。同広場では11日まで、12日にはJR大分駅前北口広場でも一般向けに販売する。

 高校総体などのスポーツ大会のオリジナルグッズの製造、販売が中心の同社は、感染拡大で大会中止が相次ぐ中、売り上げは半減。103社が加盟する今治タオル工業組合によると、タオル業界もホテル需要の減少などでタオルの消費が落ち込んでいる。そこで同社が今治市の取引先にマスク製造を提案。今では1日2千~5千枚ほどを製造し、これまでに行政などから20万枚を超える注文が来ているという。

 マスクは、タオル生地使用(税込み1枚330円)とガーゼ生地使用(同420円)の2種類。高齢者や妊婦など必要な人に届けるため価格を抑えた。

 祝祭の広場では、透明ビニールで客との間を仕切り、ビニール手袋で接客するなど感染防止にも配慮。多くの客が訪れ、約1万枚が5時間半で売り切れた。

 1時間近く待って20枚購入した大分市の今井洋子さん(77)は「どこにも売ってないからうれしい」。高校生の娘がいる40代女性は「布マスクにしてはお得だ」と娘や両親のために30枚購入した。

 同社員の本山純康さん(34)は「マスクを必要としている人がこんなにいたのかと驚いた。多くの人に届けられるよう生産力を上げていきたい」と話した。同社=097(533)0153。 (井中恵仁)

大分県の天気予報

PR

大分 アクセスランキング

PR

注目のテーマ