雇用助成相談1日300件 福岡労働局、要件未定で「判断できない」

西日本新聞 社会面 前田 倫之

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で減収しても企業が従業員の雇用を維持した場合に国が休業手当の一部を助成する「雇用調整助成金」を巡り、福岡労働局に相談が殺到している。政府は緊急経済対策として助成金額を引き上げる要件緩和を発表したが、具体的な支給要件などは示されないまま。従業員を抱える経営者にもいら立ちが募る。

 制度は、売上高が減っても解雇や雇い止めをしなかった企業に対し、国が従業員に払う休業手当の一部を助成する仕組み。政府は3月28日に支給要件の緩和を発表。本来の助成率は2分の1(中小企業は3分の2)だが、1人も解雇しない場合は6月末まで4分の3(同10分の9)に引き上げるとした。

 だが、詳しい支給要件や手続き方法について、厚生労働省は「近々詳細を示す」と述べるにとどまる。同局の担当者は「相談を受けても適用対象者なのか判断できない。臆測で期待を持たせられない…」と頭を悩ませる。

 同局によると、福岡県の緊急事態宣言地域指定が決まった6日以降、電話などでの相談件数は1日300件以上。回線はパンク状態で、窓口が混乱しないよう原則予約制で対応する。

 売り上げが落ち込む中小企業は不安が増大している。福岡市内で従業員7人を雇用する広告代理店の男性経営者(66)は、新型コロナの影響で3月の売り上げが前年より約1千万円減り、助成金の活用を検討中だ。「雇用を維持するためにも、国は早く詳細を示してほしい」と注文した。 (前田倫之)

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