呼子の町家、宿で「イカ」せ 福岡から移住の夫妻が改修プラン

西日本新聞 夕刊 津留 恒星

「景観を次世代に」ネットで資金募る

 イカの町として知られる佐賀県唐津市呼子町で、明治から大正時代に建築された町家を洋食店併設の宿泊施設にする構想が進んでいる。同町でカフェを営む林康紀さん(47)と妻のかおるさん(52)が呼子の町並みを守り、地域の活性化につなげたいと企画。15日まで350万円を目標にクラウドファンディング(CF)で資金を募っている。

 2人は15年前、娘とともに福岡市から呼子に移住し、洋食店を構えた。2年前には朝市通り近くにカフェも開いた。

 1年半前、朝市通りに続く小道沿いの1軒が、空き家になって取り壊されようとしていることを知った。洋食店の移転先を探していた2人は時代を感じさせる造りに引かれて検討を進めたが、建物の改修費が大きく一度は断念。しかし、町の人口は過去10年で1200人以上減少し、空き家も年々増加していることから、「大好きな呼子の景観を次世代に残したい」と購入を決意。呼子の歴史や文化を発信する狙いもあり、改修費をCFで募ることにした。

 呼子の町並み保存に取り組むNPO法人「からつヘリテージ機構」の菊池郁夫理事長(65)も「国の重要伝統的建造物群保存地区の選定を目指す上で核となる場所で、残す意味は非常に大きい」と期待を寄せる。

 宿泊施設の名前は「百と十」。木造2階建てで、1階に洋食店、2階に宿泊スペース(1日3組限定)を設ける。2人は「どこか懐かしくていいなと思えるのが呼子の良さ。イカや海鮮だけでなく、地域に根付く文化を堪能してもらえる場所にしたい」と話す。

 CFは専門サイト「CAMPFIRE」の「まちづくり・地域活性化」分野で募集中。寄付額に応じて、ランチ付きの呼子散策プラン(1万円)、海の幸とA5ランクの佐賀牛のセット(5万円)などを返礼する。

 (津留恒星)

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