天神上空に音楽響いた一時代 コアとビブレ、屋上でプロ・アマ競演も

西日本新聞 木村 貴之

 福岡市・天神の中心部に並ぶ天神コアと天神ビブレ。隣接する8階建ての商業ビル2棟はかつて屋上に音楽があふれる時期があった。福岡都心部の再開発でビブレは2月中旬、コアは3月末にそれぞれ閉店。これに伴いビル屋上から天神上空を音楽に染めた歴史も幕を閉じたが、その事実はあまり知られていない。

 「憧れのスターに会える夢の空間でした」。福岡市内の歌謡曲バーで働く中島英樹さん(56)の声が弾む。彼が指すのはコア屋上。手元には歌手の岩崎宏美さんが1977年に発表した「思秋期」のレコードが。「そこであった新曲発表会で買いました。当時、僕は中学2年。目前で彼女の歌声に触れて以来ファンになり、今は仕事にも生かしてます」

 コア屋上は北側に古いステージがあった。管理する西日本鉄道(福岡市)によると、76年の開業当初から有名歌手が相次ぎ訪れ、新曲発表会を開催。90年代まで続いたらしい。訪れた歌手リストには五木ひろし、松坂慶子、子門真人、和田アキ子、チェッカーズ、小泉今日子…と豪華な名前。中島さんは「案内する館内放送が楽しみでした」としみじみ語る。

 一方、天神ビブレについて同市の音響会社で働く宝地和也さん(51)が証言する。「屋上に聴衆が千人以上。熱気が半端なかった」。1本の古いビデオテープがある。ラベルに「天神開放地帯1987」。ビブレ屋上で87年5月にあったライブイベントで、ロックバンド数組の熱いステージを収録する。「入社直後に臨んだ初の現場。天神上空に響く爆音と熱狂を忘れません」

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