日田祇園祭が山鉾の巡行取りやめ 集団顔見世も中止

西日本新聞 笠原 和香子

 大分県日田市の日田祇園山鉾(やまぼこ)振興会(後藤稔夫会長)は10日、7月に予定していた伝統行事「日田祇園祭」の山鉾巡行を中止することを決めた。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、担ぎ手や観衆が密集する巡行の実施は困難と判断した。関係者によると、巡行中止は56年ぶりという。

 山鉾を持つ8町の山鉾振興会長らが同日夜開いた会議で決めた。本祭を前に、全山鉾がJR日田駅前にそろう「集団顔見世」も中止。各地区の神社での神事は行う。

 日田祇園祭は、疫病や風水害などの厄災払いを願って約300年続く。隈・竹田地区と豆田地区の山鉾計9基が、人形などで飾られた絢爛(けんらん)豪華な姿で市内を勇壮に巡行。2016年には博多祇園山笠などとともに、国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産に登録され、九州豪雨で甚大な被害が出た17年も行われた。

 この日の会議は、山鉾に飾り付ける人形作りや、各町での準備が本格化する前に結論を出すべきだとして開いた。後藤会長は「疫病退散の祭りで本来は盛大にやりたいところだが、人の命に勝るものはない」と話した。(笠原和香子)

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