臨時ボーナスで苦境対応 南島原市のカステラ製造会社「人が財産」

西日本新聞 長崎・佐世保版 真弓 一夫

 新型コロナウイルスの影響で収入が落ち込む従業員の暮らしを下支えしようと、長崎県南島原市有家町のカステラ製造「須崎屋」(伊藤剛社長)は、勤続4カ月以上の従業員25人に一律5万円の臨時ボーナスを支給した。中小企業がコロナ対策で現金を支給するのは全国的にも珍しいという。

 菓子を作って約150年の同社は5年前に伊藤社長(51)が6代目を継ぎ、高級カステラの「五三焼(ごさんやき)」製造に特化した。普通のカステラは卵の黄身と白身の割合が5対5だが、五三焼は5対3で濃厚な味わいが特徴。ふっくら焼き上げるのが難しいため職人の手焼きにこだわり、販路を首都圏の百貨店などに拡大し売り上げを伸ばしてきた。

 しかし新型コロナウイルスの流行に伴う景気の悪化で2月から生産調整に入り、パート中心の従業員の給料が減少。伊藤社長は「人材は会社の財産」として初めての臨時ボーナス支給を決め、3月25日に現金で5万円を手渡した。勤続4カ月未満の5人には1万~3万円を支給した。

 同社は2016年の熊本地震でも、仕事も家も失った被災者2人を雇い、再出発のめどが立つまで2年半支援した。伊藤社長は「先が見えない苦境だが、従業員と一緒に乗り切りたい」と話した。(真弓一夫)

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