弁当を毎日無料で配布 終息信じ赤字覚悟 久留米市の居酒屋

西日本新聞 筑後版 片岡 寛

 緊急事態宣言が出た7日から営業を自粛している久留米市日吉町の居酒屋「炉端焼(ろばたやき)高田屋」が、毎日100~150個の日替わり弁当を無料で来店者に配っている。オープンして1カ月の新規店は新型コロナウイルスの影響をもろに受けている。弁当の食材費だけで1日数万円の赤字だが「コロナ終息を信じて自分たちができることをやろう」と、宣言期間が終わる5月6日まで続ける考えだ。

 高田屋は、同市太郎原町の「CAFE STYLE」の2号店として、市中心部の明治通り沿い(筑後信用金庫本店そば)に3月3日にオープンした。開店当初から、新型コロナを受けた外出自粛で、街の人通りは少なく、客も早い時間帯で帰るなど、不安を抱えながらの営業だった。

 県内では、宣言による休業要請は出ていなかったが「他人との接触を7~8割減らすと聞き、営業はできないと判断した」と、店長の深水将成さん(28)。ただ地域での店の認知度はまだ低いため、何かできないかと従業員と話し合い、弁当の無料配布を決めた。

 弁当は、店内の壁に「コロナ克服メッセージ」を書いてくれた人に1個ずつ渡している。当初は、営業自粛で余った食材がなくなれば終了する予定だった。だが弁当を受け取る人から「営業再開したら必ず来ます」「頑張ってください」と激励や応援をもらい、その言葉に背中を押され「新たに食材を仕入れて1カ月続けよう」と決めた。

 深水さんは「コロナは震災と同じようなもの。少しでも久留米の復興に役立ちたい」と意気込む。

 弁当は先着順で、幅広い層の人に受け取ってもらおうと、配布時間(午前10時~午後8時)は日によって異なる。店の写真共有アプリ「インスタグラム」で時間を告知している。 (片岡寛)

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