仕切りボード、消毒徹底に防護服…多数の来庁に3密対策強化の警察署

西日本新聞 社会面 木村 知寛 小川 勝也

 警視庁や兵庫県警で新型コロナウイルス感染者が相次ぎ、福岡県警の各警察署でも緊張感が高まっている。市民が訪れる窓口に手作りのアクリル製ボードを設置したり、1日4回の消毒を始めたりと手を尽くしても、取り調べや制圧などの捜査活動では密閉、密集、密接の「3密」を避けるのは難しい。防護服着用で完全防備する署もある。

 「コロナ対策用仕切りボード」。糸島署1階の交通課などの窓口8カ所には、こう記したアクリル製ボードがあった。糸島市では9日現在で7人の感染者が確認されており、飛沫(ひまつ)感染を防ぐためだ。1日の来庁者が100人を超すこともあるため、医療関係者の助言を得て製作した。

 6日からは非接触式の体温計で検温も始めた。37度以上あれば要件を聞き、急用の場合は動線を分けて裏口の専用室で対応。長田真輔副署長は「来庁者の安全安心を守るため考えつく限りの対策をした」と語る。

 10日午前、福岡中央署では「消毒してください」と放送が流れた。9日から全課で1日4回の消毒作業を開始。署員が消毒薬を含ませた雑巾で待合ソファや相談ブースを拭いていた。

 福岡西署は交番や刑事課、交通課などに防護服を配備。3月中旬に保健所と連携し、せきや発熱、味覚嗅覚の異常、渡航歴を確認する独自のチェック表を作った。了解を得て回答してもらい、感染疑いの人が出れば保健所に相談する。

 3月下旬。「コロナだよ」と言って男児に触れた男を偽計業務妨害容疑で取り調べた際は、大型バスに“隔離”して実施。防護服着用の捜査員1人が対応し、バスの外で数人が待機した。柴田建一副署長は「警察官が感染すれば治安維持に大きな支障が出る」と気を引き締める。

 ただ、一般的には取り調べは狭い取調室で行うしかない。容疑者との「ソーシャル・ディスタンス(社会的距離)」を確保できないこともあり、ある幹部は「換気や少し距離をとるぐらいしかできない」。別の幹部は「できる対策を徹底する。市民には安心して来てほしい」と話した。 (木村知寛、小川勝也)

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