警察にパトロール強化指示 7都府県、外出自粛受け

西日本新聞 社会面 湯之前 八州

 新型コロナ特措法に基づく緊急事態宣言が出された福岡など7都府県で、警察がパトロールを強化していることが分かった。武田良太国家公安委員長が10日の閣議後の記者会見で明らかにした。制服の警察官が繁華街などを行き交う人たちに声を掛け、外出自粛要請が出ていることを伝えているという。人と人との接触を減らす感染防止の実効性は高まりそうだが、やりすぎれば国家権力による市民抑圧をイメージさせかねず、懸念の声も出ている。

 警察庁によると、パトロールは宣言翌日の8日から強化。繁華街などで「外出自粛要請が出ていますよ」と呼び掛ける「声かけ活動」をしている。要請に強制力がないことから「帰宅してください」と促すことはせず、罪を犯したり、犯そうとしたりしている人に限定される「職務質問」も「行っていない」としている。同庁は7日、必要に応じて警戒や警備を実施するよう全都道府県警に指示している。

 政府関係者によると、東京都や福岡、熊本両県などが外出自粛を呼び掛けた3月末、繁華街で自治体職員が脅される事例が発生。宣言には警察を動きやすくする狙いもあったという。安倍晋三首相も今月7日の記者会見で、警察への協力要請があり得ることを示唆。官邸サイドは、休業要請に応じない店舗が考え直すことも含めて「制服警察官が見回るだけで実効性が上がる」と期待する。

 ただ、インターネット上では「権力がなし崩し的に拡大する」といった懸念も書き込まれている。大勢の警察官が街角で目を光らせることになれば、本来自由な市民活動を萎縮させることにもなりかねず、元検事の牧野忠弁護士(福岡市)は「警察には抑制的なパトロールを心がけてほしい」と話す。 (湯之前八州)

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