『その犬の名を誰も知らない』 嘉悦洋 著 (小学館集英社プロダクション・1650円)

西日本新聞 くらし面

 1957~58年の第1次南極観測隊で犬ぞりを引き、昭和基地に置き去りにされながらも生き抜いたカラフト犬のタロとジロ。実は2頭と一緒に、もう1頭の犬がいた。

 著者は、第1次隊の犬係で第3次隊にも参加して2頭と再会した北村泰一・九州大名誉教授から、この事実を知る。だが、「第3の犬」が、置き去りになった15頭の中のどの犬なのか、分からないという。著者は老人ホームで暮らす北村に資料を届け、記憶の扉を開いていく。2人が導き出した結論は、タロとジロがどうやって生き延びたのかという謎の答えでもあった。南極観測草創期と、それを支えた犬たちの姿を生き生きと描いたミステリー仕立てのノンフィクション。監修は北村。

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