休業支援、独自策で格差 緊急宣言の福岡県 方向性示さず市町村困惑

 新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた休業要請が行われている福岡県で、中小事業者への財政支援を巡って自治体の対応が分かれている。福岡市が打ち出した独自支援策を受け、同じ政令市の北九州市が同様の家賃補助を行う方針を固め、行橋市も支援金の支給を決めた。県は「検討中」として、具体的な方向性を示しておらず、地域間格差が生じている状況に、他の市町村には戸惑いが広がっている。

 15日、県庁会議室。県市長会の井上澄和会長(春日市長)は小川洋知事を訪ね、保健所設置市(両政令市、久留米市)を除く26市を代表し、休業要請に伴う事業者への補償などを求める要望書を手渡した。

 福岡市が休業や営業時間の短縮に応じた事業者への家賃8割(上限50万円)補助などを発表したことを受け、県内の自治体には同様の対応を求める声が相次ぐ。福岡市が単独で先行した状況に、井上会長は「困惑している」と吐露した。

 福岡市より財政力が乏しい北九州市は「唐突な話」と動揺を隠さなかったが、「同じ政令市で差が出るわけにはいかない」(市幹部)と、福岡市と同様、休業や営業短縮に応じた事業者への家賃8割補助を軸に支援を行う方針を固めた。行橋市も23日~5月6日の休業に応じた施設に、1店舗20万円(1事業主の上限40万円)を支給すると発表。飯塚市は休業要請とは関係なく、感染拡大の影響を受ける事業者への「応援金」給付を検討している。

 一方、久留米市の大久保勉市長は「国から直接交付金を受け取れる政令市とは状況が異なる」と独自支援に慎重な立場。大牟田市の関好孝市長は「市町村ごとに対応が異ならないようにしたいが、市財政は厳しい」と悩ましげだ。

 各自治体による独自支援を巡り、小川知事は14日のテレビ番組で「感染状況も、事業者の状況も、財政状況も違う。市町村が行う支援策も異なってくる」と述べていた。

 県の事業者支援について、小川知事は「休業要請を受けた事業者だけでなく、広く影響を受けた事業者も頭に置いている」と強調。国が実施する業績悪化に苦しむ中小企業への支援策を踏まえ、国の制度では対象にならない事業者にも県独自の支援をすることなどを検討している。

福岡県の天気予報

PR

PR