唐津くんちに輪島塗の技 13番曳山「鯱」保存修復順調

西日本新聞 津留 恒星

 佐賀県唐津市の秋祭り、唐津くんちの13番曳山(やま)「鯱(しゃち)」(水主町)の保存修復が西ノ門館(北城内)で進んでいる。修復は1988年以来。石川県輪島市の塗師が輪島塗の技法を用い、質実剛健な鯱の再生に力を注いでおり、9月に完了する予定という。

 鯱は二代目で、1876年制作の初代の一部を用いて1930年に新造され、その後に2度修復された。紫外線などの影響で漆の劣化や金箔(きんぱく)の剥がれが目立ってきたため、昨年11月に修復作業が始まった。

 現在は、輪島市の「田谷漆器店」の塗師が胴体やヒレ部分の傷を漆で埋め、その上に下地漆を塗る「下地塗り」を行っている。輪島市産のケイ藻土を粉末にした「輪島地の粉」を混ぜた下地漆を塗ることで、深部の和紙まで亀裂が入らない丈夫な仕上がりになるという。過去の修復でも同様の漆が塗られ、深刻な破損を防いできたという。

 水主町の前川源明副取締(48)は「曳山(ひきやま)は町の象徴で町民の心のよりどころ。世代を超えて長持ちする曳山に仕上がってほしい」と話している。 (津留恒星)

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