廃校、生まれ変わって合宿施設に 「佐賀古湯キャンプ」カフェもオフィスも併設

西日本新聞 もっと九州面 穴井 友梨

 佐賀市富士町の古湯温泉街に、廃校になった小学校を活用した合宿施設「佐賀古湯キャンプ」がオープンした。「ぬる湯」で知られる近くの古湯温泉を利用した大浴場や、宿泊客以外も気軽に立ち寄れるカフェを備えている。

 富士小は児童減少のため2013年に閉校。住民らが提言した「遊んで楽しんで地域に笑顔とにぎわいをもたらすもの」とのコンセプトを基に、地域交流拠点の役割も担うスポーツ合宿施設として市が再利用を決め、校舎や体育館を改修した。

 定員15人の大部屋、12人のドミトリー、2人のツインルームの計18室があり約140人が宿泊できる。部屋や廊下には学校だったころの面影が残り、ふんだんに使った木材とコンクリートの対比がぬくもりと懐かしさを演出する。

 体育館や食堂、ミーティングルーム、洗濯室も備え、車で10分ほどの場所にはラグビーやサッカーなどに使える人工芝グラウンドもある。男女別の大浴場には地元が「使ってほしい」と希望した温泉を引いた。「閉校後は子どもの声が聞こえず、寂しく思う人が多いと聞いた。地域から施設への期待を感じる」と山田泰嗣マネージャー(48)。

 1階のカフェは住民や観光客も利用できる。山田さんは「思い出がつまった施設を大切に使い、地域の活気を取り戻す拠点にしたい」と話した。

 宿泊客として見込むのは、主に福岡都市圏の企業や学校、スポーツ少年団などの団体客で、熊本や長崎もターゲットに見据える。佐賀市によると近隣には大人数を収容できる合宿施設が少ないという。「施設周辺の温泉街も含めれば町ぐるみで受け入れできる。佐賀大和インターチェンジから約15分というアクセスのよさも魅力」(同市)という。新型コロナウイルスの影響でキャンセルも発生したが、4月1日時点の宿泊予約数は既に約5千泊。初年度目標(8千泊)の半分を上回る。

 企業のサテライトオフィス5室も併設。同市は「地域ににぎわいをつくるという方向性が合う企業を呼び込みたい」としている。

 住民からも新たな交流拠点の誕生を歓迎する声が上がる。同校の閉校前から跡地活用計画に携わる「古湯・熊の川温泉観光コンベンション連盟」の山口澄雄理事長(71)は「町の中心で観光地である重要な場所に、いい形で出来上がった。スポーツや社員研修に訪れる若い人たちが町を歩いてくれることが活性化につながるはず」と期待する。

 宿泊は10人から可能で、料金は大人3240~6650円、大学生以下は2800~5650円(食事、施設利用料は別)。古湯キャンプ=0952(51)8835。 (穴井友梨)

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