「怒るばかりで向いてない」元刑務官の男性、化粧品の販売員に

西日本新聞 ふくおか版 宮下 雅太郎

ワタシの職場(5)

 多くの化粧品販売ブースからの芳香に包まれた福岡市・天神の百貨店1階。女性店員に交じり、黒いTシャツ姿で異彩を放つのが、男性向け化粧品販売員立山健斗さん(27)=同市博多区=だ。

 20歳から3年弱、山口刑務所(山口市)で刑務官を務めた。「受刑者を相手に怒るばかり。自分に向いてないなって」。一度しかない人生、やりがいを求めていた。休みの時、福岡市などでおしゃれをして楽しそうに歩く女性たちを見て、美容業界に憧れた。同市の専門学校で2年間、ヘアメークを学び、化粧品関連の職を志した。だが、男性販売員を受け入れる企業は少なく、百貨店を回り今の男性向け化粧品販売にたどり着いた。

 若い男性が身だしなみを整える感覚で化粧するなど、美容への関心は高まりつつある。ニキビや肌の乾燥など男性客の悩みも千差万別。生活習慣の改善も含めて助言する。ひげそり後に使うローションなど、自分で使った効果を説明できる点が強みだ。

 この春で勤続3年目を迎えた。「服装だけでなく化粧品で外見を磨き、胸を張る男性が増えてほしい。それが今の願いです」 (宮下雅太郎)

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