福岡名物「屋台の灯を守りたい」 休業の大将ら、ネットで資金募る

 新型コロナウイルスの感染防止のために休業している福岡市・天神地区の屋台有志が20日、終息後の再開、継続を目指し、活動資金をインターネット上で募るクラウドファンディング(CF)を始める。平時は観光客や市民に親しまれる街の名物だが、収入減で廃業危機の店もある。大将たちは「歴史ある屋台の灯を守る」と、のれんを再び掲げる日を力強く誓う。

 CFプロジェクト「SAVE THE YATAI」の発起人は、天神の渡辺通り沿いに構える「大衆鉄板屋台ナカナカナカ」大将の高野将樹さん(36)だ。昨年、2度目の挑戦で市の公募に選定され、営業開始して8カ月しかたっていない。

 クラフトビールや鉄鍋ギョーザなどが人気で、常連客が付き営業が軌道に乗ったころ、コロナ禍に見舞われた。3月は売り上げが通常より半減。緊急事態宣言が福岡県に出されて以降は休業している。周囲の屋台も休業を余儀なくされ、「思い出にあふれた屋台の光が消えてしまう」とCFを思い立った。

 子どものころ父親に連れられて魅了され、屋台の道へ入ったという「博多っ子純情屋台喜柳(きりゅう)」大将の迎敬之(たかゆき)さん(45)も「天神から屋台がなくなる光景は考えられない」と伝統を守る覚悟を語る。他の大将たちの賛同も得られ、参加は40軒ほどになる見込みだ。

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 福岡市が2018年に18歳以上の市民を対象に行った調査では、71%が屋台に「行ったことがある」と回答し、半数以上が良いイメージがあると答えている。また、52%が観光客に「勧めたい」としており、福岡の観光資源としても定着している。

 その魅力は客同士や屋台スタッフとの距離の近さだが、それが感染リスクを高める現状では休業は避けられない。月々の固定費は屋台の駐車代、道路占用料、仕込みをする「ネタ小屋」の部屋代などで10万円ほどかかる。すでに一部の屋台は廃業の危機に追い込まれているという。迎さんは「今はじっと家にこもって再開に向け新メニューを考案している」と話す。

 資金調達の目標額は500万円。寄付は千円からで、お返しはドリンクと1品付きの「屋台きっぷ」や10%割引券、博多祇園山笠にちなんだ手拭いなど。50万円寄付なら各参加屋台に好きな言葉を書いたちょうちんを飾れる。寄付は5月29日まで募る。

 高野さんは「福岡、全国に屋台を愛してくれるたくさんの人がいる。厳しい今を乗り切って屋台を守り、(休業)前以上に屋台文化を盛り上げていきたい。力を貸していただければ」。CFのアドレスは次のとおり。

https://camp-fire.jp/projects/view/257408

(郷達也)

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