どんな歌の上の句に続けても、なるほどと思わせる下の句がある…

 どんな歌の上の句に続けても、なるほどと思わせる下の句がある。一説に室町時代の連歌師が考えたという<それにつけても金の欲しさよ>

▼お金のありがたさはいつの時代も同じ。当世でも無条件で10万円もらえるとなれば、つい頬が緩みそう。新型コロナ対策で政府は国民全員に10万円を支給する

▼当初は収入が減った低所得者などに1世帯30万円を支給する方針だった。手続きが煩雑、不公平などと評判が悪く、迅速に支給できる一律方式に「格上げ」した。税金をさらに使うのなら、困窮者の支援拡充や医療分野に投入してもよいのでは。苦しむ人を助けるという本来の目的が、いつの間にか政権の人気取りに変じたようにも

▼公平かどうかも異論がある。富裕層と低所得層を同列に扱うのはどうか。待遇が保障されている公務員などと、コロナ禍で失業したり収入が減ったりした人とでは事情が異なる

▼受け取るかどうかは個人に委ねられた。議員や公務員は返上せよ、寄付せよという意見も聞く。ご近所や職場で「Aさんはもらわないのに、裕福そうなBさんは…」などとなれば、嫌な空気になりかねない。何が「公平」か、判断は難しい。政府は批判を避け、責任を国民に丸投げした

▼感染におびえ、外出の自由が奪われ、経済や教育、文化などもむしばまれていく。あらゆる日常生活に当てはまる下の句がある。<それにつけてもコロナの憎さよ>

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