音楽ライブ配信に熱視線 福岡のエンタメ施設、演奏者と生き残り懸け

西日本新聞 木村 貴之

 新型コロナウイルスの影響で音楽ライブの中止や延期が相次ぐ中、福岡市ではライブハウスなどのエンターテインメント施設が無観客ライブをインターネットで配信し、収益化を目指す動きが熱視線を浴びている。収益は、長引く休業に伴う減収の補填(ほてん)にとどまらず、出演する地元ミュージシャンにも還元。多くのスターも輩出する音楽の街・福岡で“共存共栄”の関係にある両者は、コロナ禍にあえぎながらも絆を強めている。

音楽あればコロナに負けない

 「楽しい時間をありがとう」「この拍手を聞かせたい」「音楽があればコロナに負けないと思います」「いろいろつらいけど前向きになれました」-。今月下旬、動画のライブ配信サイト「ツイキャス」に有料配信されたある動画は、感謝に満ちたコメントがあふれた。

 動画は、福岡市中央区大名の「エノトン赤坂スタジオ」であった音楽ライブ。福岡を拠点とする歌手の轟かおりさん(48)とベーシスト杉泰輔さん(48)が無観客のスタジオで演奏し、その模様が配信された。

 2人はジャズやポップスの名曲など計15曲を約2時間半にわたって演奏。薄暗い空間に2人の姿が溶け込み、ウッドベースの重々しいリズムと表情豊かな歌声を響かせる光景はジャズクラブのステージを思わせ、多くのファンを魅了した。

 ライブ配信は、スタジオの光安香織代表(58)が企画した。「演奏者あってのスタジオ。収益は折半し、ともに苦難を乗り越えたい」と光安代表。サイト内で販売されるチケットはスタジオ定員(会場)の4倍近くの約90人が購入したといい、5月は第2、3弾を計画中とか。今回出演した轟さんは「活動できず収入が途切れた中でいただいたうれしいご提案。視聴者のコメントも励みになる」と声を弾ませる。

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