感染防止と学業両立に苦慮 私立校、寮生と自宅生の格差懸念も 

西日本新聞 佐賀版 梅本 邦明

 新型コロナウイルス感染拡大が著しい福岡県に接する佐賀県内の私立中学・高校が、感染防止と学業の両立に頭を悩ませている。感染が広がる県外の都市部から通学、入寮している生徒が多く、学校側は休校中の学習機会の確保に力を入れるが、生徒によって学べる環境が異なり、教育格差を懸念する声もある。

 佐賀市の弘学館中・高は8日から5月7日まで休校とし、県内外の通学生は自宅学習になった。一方、全生徒の7割超を占める寮生は、開放された学校の教室で午前9時ごろから夕方ごろまで学習。同校によると一部の教科は教科書を使って予習し、教員が解説や説明をしているという。

 「置き去りにされているように感じる」。福岡県内の自宅で学習する男子高校生は、寮生との環境の違いに不安を隠さない。

 寮で生活していた3月末に熱が出て自宅療養になった。その後、学校は休校に。熱は下がったが、学校側の判断で寮に戻れなくなった。父親は「学習の機会を奪われ、学校内で教育格差が生まれている」と不公平感を訴える。

 同校は通学生に対し、教員による解説の録画を配信してサポートしているという。楢崎浩史校長は「学校再開後は補習などを講じる。寮生を優遇しているわけではない」と話した。

 同じく休校している唐津市の早稲田佐賀中・高は、全生徒の約6割に当たる寮生を福岡県や首都圏に帰省させた。全生徒が自宅学習になり、今月13日からオンライン授業を始めた。

 5月7日以降の再開を目指すが「感染流行地域にいる生徒を一斉に寮に戻すのはリスクがあり、タイミングが難しい」と苦慮する。

 基山町の東明館中・高は、全生徒の約7割が福岡県から通う。5月6日までの休校中、学年ごとの登校日を4月16~18日に設けたが、感染が拡大する福岡市の生徒は自宅待機にした。オンラインでの学習課題の配信を一部で試行しているが「新入生は生徒間や教員と関係を築けておらず、オンライン授業の進め方が難しい」と悩ましげだ。(梅本邦明)

佐賀県の天気予報

PR

佐賀 アクセスランキング

PR

注目のテーマ