外出自粛、地方は鈍い? 感染者少ない地域は1-2割

西日本新聞 総合面

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が全国に拡大される中、平日の「外出自粛率」は感染者が多い都市圏で4~5割程度あるのに対し、少ない地方では1~2割にとどまっているとの分析を、国立情報学研究所などの研究グループがまとめた。研究グループは「自粛率を『見える化』し、地域の実情に合った自粛を求めることが大切だ」としている。 

 研究グループは、NTTドコモの携帯電話の位置情報をプライバシーに配慮した上で活用し、住宅地の昼と夜の人口差から外出者数を500メートル四方ごとに推計。今年1月の平日の平均値と比較した。 

 それによると、緊急事態宣言が全国に拡大された後の20日の自粛率は、東京都の53%が最も高く、続いて神奈川県48%▽千葉県42%▽埼玉県41%▽大阪府38%-だった。福岡県は32%だった。 

 一方、最も低かったのは鳥取県の10%。感染者ゼロの岩手県は11%。鹿児島、佐賀、長崎の3県は14%だった。自粛率は感染者数と相関関係が見られ、全国の7割に上る34道県で1~2割にとどまっていた。 

 政府は、繁華街や主要駅の人出が減っていることを示すデータを公表し、人と人の接触の8割減を求めている。ただ、公園や商店街など調査の対象となっていない場所に出掛ける人が増えているとの指摘もある。 

 研究グループの国立情報学研究所の水野貴之准教授(計算社会科学)は「繁華街の定点観測だけでなく、市区町村ごとに状況を把握する必要がある」と指摘。その上で「自治体は外出自粛の妨げになっている業種に対しては(資金面などの)支援を進めるべきだ」と話している。(古川幸太郎)

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