特売中止、客に分散来店を要請…混雑対策に悩む九州のスーパー

西日本新聞 社会面 豊福 幸子 仲山 美葵 山本 諒

入場制限には難しさも

 新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、東京などで問題化しているスーパーの混雑対策に地場小売り各社も頭を悩ませている。レジ店員と客の間に仕切りを設置するなどの対策は進むが、政府が要請する入場制限などより踏み込んだ対策を取るべきか苦慮する。

 イオン九州(福岡市)は、ゴールデンウイーク(GW)中に店内が混雑する場合の入場制限の必要性について検討を始めた。小型店は特に混雑の可能性が高いとみており、海外の事例などを参考にする。「お客さまと従業員の安全を優先したい」とする。

 ディスカウントストアを展開するミスターマックス・ホールディングス(同市)は来店客の過密対策を強化した上で、入場制限には慎重だ。担当者は「外で待ってもらう間に密集しないようにする必要がある。安全確保策も含めて考えなければならない」と難しさを口にする。

 大分県地盤のマルミヤストア(同県佐伯市)も「首都圏の客数の上昇率は、地方には当てはまらない」として、店舗が立地する自治体などから要請があるかを見極める方針だ。

 福岡県内を中心に展開するあるスーパーは、混雑回避のため週に1度の特売日をやめた。ゆめタウンなどを展開するイズミ(広島市)は、各店舗で混雑時間の通知や商品を袋詰めする台の増設などを順次進めることを決めた。担当者は「入店制限をかける前に、やれることをやる」と話す。24時間営業のスーパー「サニー」などを展開する西友は、店内放送などでピーク時間帯を避けた来店を呼び掛けている。

 小規模の商店には対策自体が難しい場合もある。福岡市中央区の青果店「かいぶつくん薬院店」は、レジ待ち客に間隔を空けるよう張り紙で告知するが、昼前と夕方の混雑は避けられないという。店長は「店内は狭く、5人来店すればいっぱい。外で待ってもらうなど、お客さまの自主的な対応に頼るしかない」と話す。

 福岡、佐賀の両県などでホームセンターを展開するLIXILビバはGWの5月2~6日の全店休業を決めた。担当者は「営業を短縮してきたが、客数は4割増えた。連休中はさらに危険な混雑状態になると考え、やむなく決断した」と苦渋をにじませた。(仲山美葵、山本諒)

福岡県、事業者に対応要請

 福岡県は24日、新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されるスーパーや商店街の混雑を緩和するため、事業者側に求める対応策を公表した。客数が増えた場合、入場制限や一方通行誘導などの対策を行うことを要請。レジで並ぶ位置の指定や、人が触りやすい扉や共用部の定期的な消毒、入店前後の手指衛生の徹底なども求めた。

 大型連休中のホテル営業に関しては、行楽を主目的とする宿泊事業は「継続が求められる対象とはならない」と通知。遊覧船やケーブルカー、ロープウエーについても同様の周知を行う。(豊福幸子)

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ