緊急事態宣言、近づく期限 福岡など延長不可避か

西日本新聞 総合面

一律解除は困難

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言は、5月6日に期限を迎える。終息の兆しが見えない中、政府内では全都道府県の一律解除は困難で、地域ごとに判断すべきだとの見方が広がり、福岡を含む13の「特定警戒都道府県」は「解除が難しい」との声が強まっている。安倍晋三首相は効力を延長するか、解除するかについて、期限の数日前に判断する方向で調整している。

 緊急事態宣言は、福岡など7都府県を対象に首相が7日に発表。16日には全国に拡大した上で、当初の7都府県と愛知や京都など6道府県を、重点対策が必要な特定警戒都道府県に指定した。

 延長、解除の判断基準について、政府の専門家会議は感染者数の増え方や、政府の掲げる「接触機会の8割削減」の達成度、医療現場の状況などを勘案する方針だ。会議が22日に示した分析では、特定警戒都道府県での新規感染者の増加が全体の7割強を占めた。メンバーの西浦博北海道大教授(感染症疫学)は、福岡や近畿圏は街中の人出の削減が「十分でない場合が多い」との見解を語った。

 首相は判断に当たり、こうした専門家の意見を最重要視する意向だ。官邸関係者は「少なくとも特定警戒都道府県は、まだ解除できる状況にはない」と語る。ただ政府高官によると、特定警戒都道府県以外の自治体を6日で解除すると、特定の13都道府県から人が流れ込むことが予想されるため、一律延長を訴える声も官邸内にあるという。首相はウイルスの潜伏期間を考慮し、宣言を出して最初の週末から2週間が過ぎる27日以降の感染者数の推移をまずは注視する構えだ。

 判断を公表する時期も焦点になる。政府関係者によると、首相は国会への報告なども考慮し、期限の数日前に判断を示す方針だが、専門家会議は期限ぎりぎりまで感染者数などの分析を続ける意向という。政府高官は「専門家の分析次第では、6日当日にずれ込む可能性もある」と語る。

 教育界からは混乱を避けるため、4月中の判断を求める要望が与党を通じて官邸に寄せられている。福岡市の学校関係者は取材に「子どもや親が準備する十分な時間がほしい」と話す。

 ただ、早期に解除を判断すると、大型連休で行楽地に人が繰り出し、感染拡大の要因になったとされる3月下旬の3連休の二の舞いになる恐れがある。官邸では学校に関し、延長、解除それぞれの対応方針を4月中に示したり、解除でも授業再開を5月10日の週以降に延ばしたりしてもらうことが検討されている。 (東京支社取材班)

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