「覚悟したが悔しい」「後輩に協力」…高校総体中止に落胆、前向く姿

西日本新聞 社会面 前田 泰子 林 原弘 末継 智章

 夏の大舞台も消えてしまった。全国高校総体(インターハイ)が、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、史上初めて中止となった。春の全国大会が軒並み中止となった上、競技によっては高校3年生にとって最後の大会もなくなり、九州の選手や指導者からは落胆の声が相次いだ。

 剣道団体女子で5連覇を狙っていた中村学園女子(福岡)の笠日向子主将(3年)は、全国選抜大会、玉竜旗も加えた高校三大大会が全て中止となり「覚悟はしていたけど正直悔しい」。ビデオ通話でミーティングを開き「これで終わりではない。後輩が優勝するために協力し、卒業後に悔しい思いを晴らすためにも頑張る」と前を向いた。

 昨年バドミントン女子シングルスを制した郡司莉子選手(3年)を擁する八代白百合学園(熊本)の井村勝英監督は「どんなにマイナスな出来事もプラスに変えようと言ってきたが、今回はあまりにも(マイナスが)大きい」とショックを隠せない。「せめて顔を見て伝えたかったけど…」と感染防止のために接触できない状況を嘆いた。ボクシングのピン級で昨年までに高校5冠を果たした鹿屋工(鹿児島)の荒竹一真選手(3年)は「(10月に地元鹿児島で行われる)国体までには終息してほしい」と切望した。

 全国高体連は都道府県高体連に3年生が成果を発表できる場の設定を要請。福岡県高体連の児玉正悟理事長は28日に理事や各競技の専門委員長と協議する予定を明かし「大学受験や就職を控える生徒のことを考えると、遅い時期にはできない。(開催の可否判断の)期限を切る必要がある」と説明した。昨年の全国総体ソフトボール男子で8強入りした熊本工の川田洋祐監督は「コロナが終息したら、よく練習試合をしたチームを誘って最後の試合をさせてあげたい」と語った。 (前田泰子、林原弘、末継智章)

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