茶の新芽で新メニューを うきは市の茶農家、飲食店に無償提供

新茶の時季限定

 福岡県うきは市浮羽町の茶農家河北幸高さん(45)が、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける飲食店のメニュー開発に役立ててもらおうと、食用にも使える茶の新芽を無償で提供している。新茶の時季の約10日間に限り、茶畑で自由に摘めるという。休業している店も多いが、河北さんは「商品開発の時間ととらえる店もあると聞く。和洋問わずいろんな料理に活用してほしい」と話している。

 河北さんは、自然交配した種を育てた在来種の茶の生産に取り組む。一方で全国的に生産される「やぶきた種」の畑も所有しており、数年前から出荷はせず管理だけを続けてきた。提供するのは、やぶきたの新芽で「爽やかな香りが特長。化学肥料も使っておらず、食用で使っても安心」と説明する。

 この「食べる新茶」を、市内でワインカフェを営み市商工会青年部役員を務める知人の石井徳さん(35)に紹介したところ、「コロナウイルスで飲食店はどこも厳しいが、今だからこそ商品開発に向き合う時間もある。各店舗にも使わせてもらえないか」と相談されたという。

 石井さんによると、すでに市内の5店舗ほどが試作を始めており、トマトパスタに加えたり、ドレッシングにまぜたりするなどハーブに似た使い方の提案があった。和食の料理人からは「漬物に挑戦したい」「ご飯に混ぜたらおいしいかも」などのアイデアも生まれ、店同士が互いに刺激を受けているという。

 新芽の収穫は5月上旬ごろまでだが、石井さんは「今年はあくまでも始まりの年。どうやって保存、加工するかを研究している店もある。今後もメニュー開発が続けば、来年には多彩な『お茶メニュー』がそろい、うきはの魅力向上につながる」と将来を見据える。

 テークアウトを始めた市内の飲食店を応援するサイト「#うきはエール飯」の参加店舗にも、茶の新芽のメニューを出す店があり、河北さんが会員制交流サイト(SNS)のフェイスブックで最新の情報を紹介している。

(糸山信)

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