パートナーが感染したら家族扱い? 性的少数者、不安に直面

支援団体がアンケート

 新型コロナウイルスの感染拡大により、性的少数者(LGBTQ)もさまざまな不安に直面している。同性婚訴訟の支援などに取り組む一般社団法人「Marriage For All Japan-結婚の自由をすべての人に」(埼玉県)の調査では「パートナーが感染した場合、病院から家族として扱われるのか」「強制的なカミングアウトにつながる」などの切実な声が寄せられている。

 同性カップルは法律婚ができず、異性の夫婦と同じ法的保護を受けられない。現状では、法定相続人になれない▽税制の配偶者控除を受けられない▽子どもの共同親権を持てない▽配偶者ビザを取得できない-といった不利益がある。

 感染拡大を受け、法人は6日からLGBTQの当事者や家族、友人らにインターネット上でアンケート(記述式)を実施。17日までに178件の回答があった。

 「パートナーとの関係が保障されていないために抱えている不安」を挙げる質問には「(パートナーの)入院、緊急時に家族として扱われるのか」との回答が68件あり、全体の約4割を占めた。「(感染時の)家族や会社への報告や公表への不安」24件、「収入減少や補償に関する不安」15件と続いた。

 「LGBTQの当事者や家族、友人としての不安」の問いには「LGBTQへの誤解、差別」との回答が複数寄せられた。「政府や公的機関に求めること」として計62件が「同性婚の実現」「異性婚と同等の扱い」を挙げた。

 法人メンバーで同性婚訴訟九州弁護団共同代表の森あい弁護士(熊本県弁護士会)は「新型コロナウイルスの感染拡大により、LGBTQを巡る制度の不備や啓発不足という問題が改めて浮かび上がっている」と指摘。「感染者公表については、自治体側の慎重な配慮も必要だ」と訴えた。

 アンケートは30日まで実施予定。法人は集計結果をまとめ、国や自治体に改善を働き掛けるという。

(鶴善行)

【LGBTQ】「レズビアン」「ゲイ」「バイセクシュアル」「トランスジェンダー」「クエスチョニング」(性自認や性的指向が分からない、または定めない人)の頭文字。一部の自治体は性的少数者のカップルを公的に認定する「パートナーシップ宣誓制度」を導入している。近年は同性婚を認めないのは憲法違反だとして、国に損害賠償を求める訴訟が福岡など全国5地裁で起こされ、審理が続いている。

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