画面越しのこども記者 橋本洋

西日本新聞 オピニオン面 橋本 洋

 今、画面越しの子どもたちの笑顔に救われている。

 新型コロナウイルスの影響で学校に行けず、外出もままならない中、子どもたちはどう過ごしているのだろうか。西日本新聞の紙面「もの知りこどもタイムズ」向けに活動する「こども記者」は、インターネットのビデオ会議システムを使ったオンラインでやりとりする取り組みを始めた。

 本紙は2010年から小中学生を対象にこども記者を募り、取材や勉強会で感じたことを投稿してもらって記事化している。現在、53人が活動中だ。しかし、臨時休校が始まった3月からは休止とし、元気いっぱいのこども記者と会えなくなった。

 そこで始めたのがオンラインの取材と勉強会である。

 パソコンの画面には参加するこども記者の顔がそろって映し出され、会話と同時にメッセージも書き込める。まるで同じ場所にいるようだ。感染防止のためとはいえ会議だけでなく商談、授業、診療、果ては飲み会までオンラインが広がるのも納得できる。

 取材や勉強会だけではもったいないと考え、今では毎日のように時間を決めて会話やクイズ、休校中の過ごし方や得意な芸を紹介し合う。昼食を取りながらのオンラインランチ会では、卒業式で弾くはずだったピアノの演奏や、得意のお菓子作りのレシピ紹介、釣ってきたアジで作った干物を見せてくれる子もいて、盛り上がった。

 それでも時折、こども記者の表情にかげりが見える。「お世話になった担任の先生。お別れも言えず転勤しちゃった」。突然の休校をうまくのみ込めない戸惑いと悲しさを吐露する子もいた。

 長期にわたる休校の負担を子どもたちにしわ寄せしてしまっている現状に、大人として申し訳なさや負い目を感じてしまう。

 そんな気分を晴らしてくれるこども記者の会話である。画面越しの素顔を伝える番組を福岡のTVQ九州放送(テレQ)が放映している。月、火、水曜の午後5時50分から3分ほど登場する。福岡県朝倉市出身のタレント朝倉幸男(あさくらさちお)さんがこども記者の喜怒哀楽を上手に引き出している。放映は「こどもの日」翌日の5月6日まで。

 動画投稿サイトユーチューブ」でも見られる。 再生リストはこちら

 

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 ▼はしもと・ひろし 1987年入社。日田支局長、大分総局長、北九州本社編集長などを経て、2019年9月から、こどもタイムズ編集長。

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