飲食店、持ち帰り商戦に続々参入 “闇弁当”も…ご注意を 熊本市

西日本新聞 熊本版 長田 健吾

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い、熊本市の繁華街では、店先で弁当を販売する飲食店が急増している。夜間営業を控える居酒屋もあれば、「密」が敬遠されるランチの店まで、生き残りをかけたテークアウト(持ち帰り)商戦に続々参入。だが、中には店名不明の無許可営業が疑われるケースもあり、保健所は指導に乗り出す構えだ。

 「500円でーす。いかがでしょうかー」。28日昼、市中心部のアーケード街に、自慢の弁当をアピールする声が響いた。

 唐揚げ、のり弁、幕の内。定番に加え、ステーキに焼き鳥、中華料理、韓国料理など、専門店の強みを生かした弁当もお手頃価格で楽しめる。「どこの何を食べようか、選ぶのも楽しい」。近くで働く人たちや買い物客の胃袋を刺激する。

 店先販売が現れ始めたのは3月から。市食品保健課によると、4月に入って営業時間を短縮したり、休業を決めたりした飲食店から弁当販売に関する相談が急増した。保健所の「飲食店営業」の許可があれば、店舗での弁当販売も可能。敷地内であれば屋外販売も申請不要という。

 だが最近、敷地外の路上で弁当を売る人の姿も見かける。

 この日もアーケード街の一角で、若い男性3人が弁当を販売していた。全員が黒っぽい服装だが種類が異なり、制服ではないようだ。近くに飲食店はなく、店名が分かる看板も表示もない。店を尋ねると男性は「ああ、あっちです」。遠くを指さし、結局店名は明かさなかった。

 路上での食品販売には、保健所の審査が必要。同課は「無許可の出店は法や条例で禁じられている。現時点で指導した例はないが、疑わしい店は見つけ次第、事情を聴く」とする。その上で、適正に営業している店舗についても「夏にかけては食中毒が起こりやすい。直射日光を避けるなど細心の注意を払って」と呼び掛けている。 (長田健吾)

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