熊本県社協融資「要件緩和を」 地震特例の滞納者ら訴え

西日本新聞 熊本版 壇 知里

 生活困窮世帯向けの融資制度「緊急小口資金」の新型コロナウイルス感染拡大に伴う特例措置を巡り、2016年の熊本地震に伴う特例分の滞納者らが、他県並みに要件を緩和するよう熊本県社会福祉協議会に求めている。24日現在、コロナ特例の申請2378件のうち、地震特例分の滞納などを理由に224件が不受理。国は各都道府県に柔軟な対応を求めており、県社協は近く要件を見直す方針だ。

不受理224件「生活実態見て」

 緊急小口資金は、各都道府県社協が窓口を務める低所得者向け融資制度の一つ。保証人不要で1世帯1回限り最大20万円まで無利子で貸し付けている。

 県社協によると、別の緊急小口資金を滞納した人にさらに貸し付ける場合は、19年度に1回以上返済し、かつ融資額の半分以上を返していることを条件としている。当初は、完済した人にのみ貸していたが、最初の緊急事態宣言を受けて「経済状況がより深刻になる」(県社協)と判断し、10日に緩和した。

 地震特例の1万1689件約15億8千万円のうち、滞納分は3月末時点で6467件約8億9千万円。全体の3割に当たる3484件約4億7千万円は、1回も返済がないという。

 県社協は「地震特例分の返済金もコロナ特例の原資。地震分を月千円ずつ返している人もおり、全く返済しない人との整合性をとる必要がある」としている。

 ただ、熊本以外の九州6県で、滞納者の申請を不受理としたのは福岡県の11件のみ。一度も返済していないなど悪質な場合を除き、申請に応じているという。

 コロナ特例で不受理とされた県民らでつくる「コロナ災害への補償を求める県民有志の会」(代表・高林秀明熊本学園大教授)は28日、貸し付け要件の撤廃を求める要望書を県社協に提出した。高林教授は「世界的な危機の状況。生活の実態を見て判断するべきだ」と批判した。 (壇知里)

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