「今は来ないで」糸島市、観光自粛訴え 市設駐車場11カ所を閉鎖

 大型連休が本格化した29日、糸島市は5月6日までの予定で、海岸沿いや登山口などの市設駐車場11カ所を閉鎖した。観光や遊びでの訪問の自粛を強く呼び掛けている同市。新型コロナウイルスの感染拡大は、福岡都市圏に近い人気観光地として活気づいていた糸島を大きく変えた。「今は来ないで」-。異例の訴え初日の地域を見つめた。

 糸島半島北部の野北漁港。午前8時すぎ、広い波止場に100人以上の釣り客の姿があった。感染の広がりで都市部の人出が減るのとは逆の状況。高齢者が多い地元の住民は「岸壁が密集状態」と不安を口にした。

 糸島市は市内の全漁港で「釣り禁止」を打ち出し、野北漁港は有料駐車場を「利用中止」にして立て看板を設置。ただ、漁業者のために出入り可能で、その効果は限定的にみえた。朝倉市から家族で訪れた会社員男性(35)は「釣りぐらいは…。看板には気付かなかった」。地元の女性(48)は「マナーを守ってもらえず残念」と心配そうだった。

 「インスタスポット」として人気の二見ケ浦は、市設を含む大型駐車場の閉鎖で、午前中の人出はまばら。閉鎖を知らずに訪れたドライバーに、駐車場係員は事情を伝える本紙記事の切り抜きを見せ協力を要請した。競技団体が「自粛」を呼び掛けたサーファーの姿もなく「連休中はステイホームですね」と係員。

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 一方で、芥屋地区や山間部の閉鎖された駐車場近くでは、路上駐車でレジャーを楽しむ人も。芥屋海水浴場周辺では午後3時すぎ、駐車場閉鎖で立ち往生した車によるとみられる渋滞が発生。周辺住民からは「市道を封鎖すべきだ」との声も上がった。近くでカレーショップを営む川端康文さん(46)は4月上旬に休業し、駐車場封鎖などの調整に追われた。「地元も自粛に耐えている。『不要不急の外出、移動をしない』。多くの人に本気で考えてほしい」と語気を強めた。

 県道沿いで花を栽培しているハウスに立ち寄った。市内に130戸以上ある花農家は、イベント自粛などで需要が急減。苦境に陥っている。30アールでバラを通年栽培する高田和義さん(52)は生花店の先行きも心配し、「外出自粛の今だからこそ、家庭に彩りを添え、心が穏やかになるよう花を買ってほしい」と訴えた。 (竹森太一)

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