「愛してるから帰らない」単身赴任者、耐えるGW ビデオ通話活用も

 新型コロナウイルスの感染抑止へ全国的な外出自粛の中で迎えたゴールデンウイーク(GW)。九州に家族を残す単身赴任者から「家族に会えない」と悲痛の声が上がっている。緊急事態宣言は期限の5月6日に解除されるのか分からず、遠方で暮らす家族と再会できる日は見通せない。終息を願い、耐える日々が続く。

 「いつも会えない分、連休ぐらい、いっぱい遊びに連れて行きたかったが…仕方がない」。東京に単身赴任中の男性銀行員(46)は、福岡県内で暮らす妻と小学、中学の姉妹を思い、残念そうに語った。

 連休は暦どおりで帰省する予定だったが、宣言が出されたことや飛行機での移動が感染リスクを高めることなどから諦めた。妻も理解し、周囲の単身赴任者も帰省しない人が多いという。外食はなかなかできず、最近、炊飯器を買って料理を始めた。「連休は、誰にも会わず、読書かテレビを見るか、ステイホーム(家にいる)週間にする」

 厚生労働省の2016年国民生活基礎調査によると、単身赴任者は全国で200万人程度と推計される。この連休は、政府や各都道府県が県境を越える移動の自粛の徹底を呼び掛けており、単身赴任者の帰省も少ないとみられる。

 家族の関係を改めて見つめ直す人もいる。「会えないものは会えない。あまり気にしていない」。ドローン関連ベンチャー「トルビズオン」(福岡市)の増本衛社長(42)はこう話す。同市に妻と子ども2人を残し、昨秋からオフィスを構えた東京に単身赴任中。29日に帰省する予定だった。

 会社は自宅など職場以外で仕事をするリモートワークを推進しており、家族とも毎日のようにビデオ通話をしている。「これから先の生活は『リモートライフ』ができないと大変。離れていても信頼関係が維持できるような関係づくりにシフトしていかないと」

 東京での単身赴任生活が6年目となる男性会社員(41)は月に2回、妻と子ども3人がいる福岡県久留米市に帰っていたが、3月以降は会っていない。

 連休中に誕生日を迎える娘にはビデオ通話でお祝いするしかない。「子どもの成長を見られないのがさみしい。東京の宣言は6日には解除されないだろうし、今度会えるのは6月になるのか、いつになるのか」。悲哀は色濃いが、強い決意も見せた。「(家族を)愛してるから帰らない」 (郷達也)

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