【動画あり】“消毒できる酒”続々 エタノール不足、酒蔵が商品化

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、酒どころの福岡県・筑後地区では、消毒用エタノールの代わりに手や指の消毒に使える高濃度の酒を製造、販売する酒蔵が増えている。取引先の飲食店の休業が相次いで経営に大きな影響が出ており、品薄が続く消毒液の需要に対応する動きが広がっている。

 久留米市北野町の山口酒造場は、スピリッツ(蒸留酒)の「レモンフレーバー入りアルコール73%」(720ミリリットル、税込1624円)を発売し、4月25日から市内3カ所の酒屋で取り扱っている。山口哲生社長(50)は「消毒液が足りない医療現場に、仕事がなくなった酒蔵ができることがあるのではないか」と生産に踏み切った。

 取引先が次々と休業し、前年同月と比べて3月の出荷量は3割減、4月は5割減に落ち込む。4月8日から生産を中止し、従業員の半分を自宅待機とした。山口社長は「春は冬に造った酒が出そろい、花見や歓送迎会で1年で最も酒の消費が大きい時期のはずなのに…」。鮮度が命の新酒も在庫を抱える事態となった。

 久留米市城島町の花の露が販売するのは、アルコール度数70%のリキュール「清清(せいせい)」(500ミリリットル、税抜き1300円)。ビタミンCやグリセリンを配合し、手荒れしにくい工夫を凝らした。27日、酒蔵の一角では、従業員が手作業で瓶詰めをしていた。地元消防の指導で、引火の恐れがある機器は使用できないという。

 5月上旬には第2弾となるスピリッツ「富士」を発売予定。冨安拓良社長(46)は「飲酒運転が社会問題になって以降、久しぶりにお酒が世の中の役に立てるようでうれしい」と話した。市内の酒販店で取り扱っているほか、5月1日は花の露でも販売する。花の露=0942(62)2151。

(平峰麻由、片岡寛)

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