新型コロナウイルスの感染拡大で…

西日本新聞 社会面 前田 淳

 新型コロナウイルスの感染拡大で、休業を強いられる事業者への補償の在り方を巡る国と地方の綱引きを見て、4年前の熊本地震を思い出した。発生当初、熊本県の蒲島郁夫知事は、東日本大震災と同様に、復旧にかかる費用の地元自治体負担をゼロにする特別措置法制定を求めた。だが、国は応じず、補助率のかさ上げなどで対応した。

 当時の取材に蒲島氏は「災害が起きるたびに知事が霞が関、永田町に日参して陳情する状況は望ましくない」と語っていた。新型コロナでも全国知事会の強い要望の末、国は自治体向け臨時交付金を、休業要請に応じた事業者への「協力金」に充てることを容認したが、その駆け引きに少なくない時間が費やされた。

 戦後経験したことのない国難とされるコロナ禍においても、地方を全面支援することには及び腰の国の姿勢が透けて見える。国民はそんな「国の論理」を冷ややかに見ていると思う。 (前田淳)

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