『海、または迷路』 小田鮎子 著 (現代短歌社・2750円)

 「現代短歌」などに発表した413首を収録。2章冒頭の「海と迷路」は2011年、短歌現代新人賞受賞作品の一部。〈春キャベツ手で裂きながら毎日を壊してみたき欲望生まる〉〈幸せと見せたきゆえに指の先春爛漫のネイルを選ぶ〉。ほかに、出産時を詠んだ〈産む機械に喩えられているこの体 産まれてくる子は何なのだろう〉〈原爆のことは東京に年に二、三たび長崎に居ては日にちに聞く〉など。著者は長崎放送とNHK熊本の元キャスター。「牙」「八雁」に所属。

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