1947年のきょう、日本国憲法が施行された…

西日本新聞 オピニオン面

 1947年のきょう、日本国憲法が施行された。その三大原則の一つが「基本的人権の尊重」。すべての人が生まれながらに持つ権利で、自由や平等、人間らしく暮らす、教育を受ける、政治に参加する-などの権利が保障されている

▼それは公共の福祉に反しない限り最大に尊重される。ただし、皆が勝手に主張すれば、他人の権利を侵害しかねない。基本的人権はみんなのものだ。他人の権利を奪ってはならず、社会全体が良くなる(=公共の福祉)ように使う責任を負っている

▼新型コロナ禍による緊急事態の中で迎えた憲法記念日。外出自粛や休業が求められ、事実上、自由や権利が制限されている。要請に強制力はないので、遊びに出る人もいる。営業を続けるパチンコ店や風俗店も

▼「皆が我慢しているのに」と、自粛しない人に対する過剰な批判を聞く。気持ちは分かるが、彼らにも外出の自由や営業の権利があることを忘れてはならない

▼海外には強権を発動して私権を大幅に制限する国もある。コロナとの戦争中なのだから、日本は生ぬるいとの意見もあろう。でも、思い返してほしい。憲法が定める基本的人権は、戦争遂行のために自由や権利が奪われた過去の過ちを繰り返さないとの決意の表れだということを

▼強制されなくても、一人一人が「公共の福祉」を意識して正しく振る舞える。そんな希有(けう)な国でありたいと、きょう改めて思う。

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