空気入れて簡単に設置、医療用テント 佐賀のメーカーが開発

 山口産業はテントなどの膜構造建築のメーカー。佐賀市の嘉瀬川河川敷そばにある熱気球形の「バルーントイレ」や産業用倉庫、公園の遊具なども手掛ける。新型コロナウイルスの感染拡大による医療崩壊を防ぐため、医療用テントを開発。設計部長の山口健太さん(33)は「ノウハウを生かして社会貢献したかった。必要な人や場所に使ってほしい」。月内に販売を開始する。

 国内外の病院で院内感染が相次ぎ、感染疑いのある患者を待機させるテントの需要が高まっている。

 テントは3月下旬から開発に着手。高さ3メートル、幅5メートル、奥行き6メートルと、高さ2・8メートル、幅4メートル、奥行き5メートルの2種類で、換気機能を充実させた。「送風機などで空気を入れると自動的に立ち上がり、誰でも簡単に設置できる」。すでに県外から購入の問い合わせがあるという。

 社内でも感染防止に力を入れている。4月中旬から社員を2班に分けて時差出勤を実施。工場や事務所は1日6回消毒し、手洗い所を増設した。会議は密閉、密集、密接の「3密」を避けている。

 営業拠点が県内や福岡県、大阪府、名古屋市、東京都、北海道など全国8カ所あり、都市部で感染が広がり始めたころから危機感は強かった。「県内でも感染が次々と確認され、できるところから対策を確実にやりたい」と話す。

 縫製技術を生かし、社員や医療従事者向けのマスクも製作した。「感染リスクを少しでも減らすため、社内一丸で取り組んでいく」(梅本邦明)

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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う暮らしの混乱が続く中、コロナに向き合って生きる人たちを取り上げる。 (随時掲載)

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