テレワーク「体感が大事」 コンサル会社の社長に聞く現状と課題

西日本新聞 北九州版

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、テレワークが広がっている。場所を問わない働き方に注目が集まる一方、うまく活用されていない事例や、トラブルを耳にすることも少なくない。テレワークの利用状況や今後の展望について、テレワークの導入支援を行うコンサルティング会社「VIコンサルティング」(北九州市小倉北区)の郷田郁子社長に聞いた。

 ―テレワーク導入の動きが広がっている。

 「テレワークに必要な仕組みはあっても活用できていない企業が多かったが、感染拡大を契機に一気に利用が広がっている。一方、緊急事態宣言の期間終了まで乗り切ろうと静観している企業もあるほか、金属を加工したり、食品を製造したりする業界ではテレワークがそもそも難しく、導入が進んでいない印象だ」

 ―テレワークできる環境でも活用されていないケースがあるのか。

 「社長や管理職が部下の行動を把握できないことに不安を抱えており、仕組みを利用していないケースがあると聞く。職場の『在宅するの?』という否定的な空気感が強く、活用されないこともある。オンライン会議の際、若手は家から参加したが、50歳以上の社員が会社の会議室に集合して参加していたケースもあったようだ」

 ―テレワークの活用を進めるにはどうすべきか。

 「テレワークで十分に業務が行えることを実際に体感することが大事。メールの導入時も抵抗感は強かったが、今では当然のツールとなった。やるかやらないかだ」

 ―テレワークの課題は。

 「コミュニケーションの不足が課題。新入社員とどう信頼関係を構築するか。リモートワークが中心の企業でも年に数回合宿を行うというが、現在の状況下では難しい。定期的なオンライン会議を行うほかない」

 ―テレワークの将来の展望は。

 「場所を問わない働き方で、企業と個人にとって選択肢が大幅に広がる好機だ。福岡にいながら東京の企業に勤務することや、災害時に事業を継続することもできるようになる。一方、『オンライン会議後、若手が年長者よりも先にアプリを閉じてはいけない』というルールができているところもあると聞いたが、不要だ。このような習慣が残らないように努めてほしい」 (聞き手は岩佐遼介)

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